市場動向:世界半導体売上高がQ2に過去最高水準へ
SIA:2026年Q2売上高は4,033億ドル、通年1.5兆ドル超えも視野
半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)は2026年8月6日、2026年第2四半期(Q2)の世界半導体売上高が4,033億ドルに達し、前四半期比で35.1%増加したと発表しました。6月単月も1,345億ドルと前年同月比123.6%増・前月比9.7%増を記録しています。SIAのJohn Neuffer CEOは「2026年の世界半導体売上高は1兆5,000億ドルを超える見込み」とコメントしています。
出典:SIA公式プレスリリース
SEMI SMG:Q2シリコンウェーハ出荷量が前年同期比+7.4%
SEMI SMG(Silicon Manufacturers Group)が2026年7月29日に発表したレポートによると、2026年Q2の世界シリコンウェーハ出荷量は3,573 MSI(百万平方インチ)で、前年同期比7.4%増・前四半期比9.1%増となりました。AI関連需要(先端ロジック・メモリー・パワーデバイス・フォトニクス)が主な成長ドライバーとなる一方、産業・車載分野の需要回復も確認されています。メモリ価格の圧力がPC・スマートフォン向け需要を一部抑制しているとも指摘されています。
出典:SEMI公式プレスリリース
製造装置:需要見通しが大幅上方修正、日本勢にも追い風
SEAJ:2026年度の日本製装置販売高を前年度比26%増と予測
SEAJ(日本半導体製造装置協会)が2026年7月に公表した需要予測によると、2026年度の日本製半導体製造装置販売高は前年度比26%増の6兆5,502億円に達する見通しです。AIサーバー向け先端ロジックへの旺盛な投資と、HBM(High Bandwidth Memory)を中心としたDRAM投資の拡大が主な要因とされています。2027年度は13%増の7兆4,017億円、2028年度は5%増の7兆7,718億円と、引き続き高水準が予測されています。
出典:SEAJ需要予測レポート(PDF)
Morgan Stanley、WFE市場成長率見通しを+5%から+27%へ引き上げ
2026年8月22日頃、Morgan StanleyがWFE(Wafer Fab Equipment:ウェーハ製造装置)市場の2026年成長率見通しを従来の+5%から+27%(市場規模1,490億ドル)へ大幅に上方修正したと報じられました。DRAM・先端ロジック・ファウンドリーセグメントが牽引役とされ、同行は東京エレクトロンとAdvantest(最重要推奨銘柄)への追い風を予想しているとのことです。ただし本件はInvesting.com等の業界メディア報道に基づくものであり、Morgan Stanley公式リリースの内容は現時点で未確認です。
出典:Investing.com
SKハイニックス:国内外で大規模投資を相次いで発表
韓国国内:龍仁Y2・清州M17ファブへ計54兆ウォンを投資決定
SKハイニックスは、龍仁セミコンダクタークラスターに建設予定の第2ファブ(Y2)と清州M17ファブの建設に向け、計54兆ウォンの投資を決定しました。Y2ファブはHBMおよび次世代DRAMの生産拠点となる予定で、延床面積は約113万m²を予定しています。建設着工は翌年7月を予定し、最初のクリーンルームは2029年6月の開設を目指すとしています。
出典:SKハイニックス公式ニュース
米インディアナ州:HBM向け先端パッケージングFabの起工式を8月27日に開催予定
SKハイニックスは2026年8月27日(現地時間)、米国インディアナ州West Lafayetteに建設中のHBM向け先端パッケージングFabの起工式を開催する予定です。総投資額は約38.7億ドル(約5.5兆ウォン)で、CHIPS法(Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors and Science Act)に基づき米商務省から最大4億5,800万ドルの直接補助と5億ドルの融資支援を受けます。Purdue大学キャンパス内に立地し、HBM量産開始は2028年下半期を目標としています。
出典:Korea Herald
日本・宮城県へのFab建設を検討中——最終決定は未発表
韓国SKハイニックスが日本・宮城県(東北地方)に大規模なメモリー半導体製造工場(Fab)の建設を検討していることが、2026年8月20〜21日に複数のメディアで報道されました。投資額は数十兆ウォン規模と見込まれ、同社にとって日本初の大規模製造拠点となる可能性があります。ただし同社は「最終決定には至っていない」と明言しており、投資額・タイムライン等の詳細は確認中です。
出典:DIG.Watch
NVIDIA:決算発表を8月26日に控え、市場の期待高まる
NVIDIAは2026年8月26日(市場終了後)に、Q2 FY2027(2026年5〜7月期)の決算を発表する予定です。アナリストのコンセンサスは売上高930〜950億ドルで、前年同期比約67%増が見込まれています。Blackwellアーキテクチャを搭載したAI加速器への需要継続が主な成長ドライバーとされており、NVIDIAはAIアクセラレーター市場で約80%のシェアを持つとされます。なお、中国向けデータセンター向けGPUの売上はゼロと報告されており、輸出規制の影響が継続しているとのことです。実績数値は発表後に確認が必要です。
出典:Finance Calendar
材料・デバイス技術:国内企業の新技術・新事業が相次ぐ
三菱ケミカル、超高純度コロイダルシリカを事業化——北九州市に生産設備を新設
三菱ケミカルは2026年8月19日、最先端半導体向けのCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)スラリー原料となる超高純度コロイダルシリカの事業化を決定したと発表しました。生産設備は九州事業所・福岡地区(福岡県北九州市)に新設し、2028年10月の営業運転開始を予定しています。投資総額は数十億円規模で、最大約21億円は経済産業省の半導体国内生産強化補助金でまかなう予定です。テトラメトキシシランも手がけ、一貫生産によって不純物を低減する方針とのことです。
出典:日本経済新聞
日清紡マイクロデバイス、実装面積を80%削減するSi-MB(シリコンマザーボード)技術を確立
日清紡マイクロデバイスは2026年8月19日、シリコン基板の両面に回路を形成し、ICと受動部品を一体集約できる3次元実装技術「Si-MB(シリコンマザーボード)」の確立を発表しました。試作品においてICと受動部品の実装面積を従来比約80%削減することに成功しており、チップレット技術では搭載が困難とされる1,000pF以上の大容量コンデンサの内蔵も可能としています。スマートフォン・産業機器・車載機器への適用を想定していますが、事業化の時期や売上目標は現時点では未定とのことです。
出典:マイナビニュース Tech+
その他注目トピック
CMOSイメージセンサー市場:日本勢が51%シェアで首位、中国勢が2位に台頭
2026年8月18日付のEE Times Japan・Tech+の報道によると、2025年のCMOSイメージセンサー市場ではソニーを筆頭とする日本勢がシェア51%で首位を維持しているとのことです。一方で中国勢が2位に躍進したと伝えられています。ただし、この数値の一次データ出典(調査会社名・レポート名等)は詳細が確認中です。
出典:マイナビニュース Tech+(半導体カテゴリ)
SpaceXとNVIDIA、AI衛星向けに戦略的パートナーシップを強化
SpaceXとNVIDIAが戦略的パートナーシップの深化を発表したと報じられています。将来のSpaceX AIデータセンターにNVIDIAのコンピューティングプラットフォームを採用するほか、新世代Starmind AI衛星にVera RubinアーキテクチャおよびNVL72システムを展開する計画とのことです。本件は業界メディアの報道に基づいており、両社の公式発表の詳細は確認中です。
出典:FTC Electronics ウィークリーニュース
米中半導体輸出規制:H200輸出を容認する一方、議会では包括的禁止論も浮上
米中間の半導体輸出規制をめぐる動向として、トランプ政権は対中貿易交渉を優先し、H200チップの輸出を認める方向に転換したと伝えられています。一方で米議会の一部議員は半導体製造装置の対中包括的輸出禁止を求める動きを見せており、規制の運用は「静かな執行強化」へ移行しているともされます。なお、規制環境の今後の方向性については不確定な部分が多く、詳細は引き続き要確認です。
出典:East Asia Forum
