シリコンウエハー
シリコンウエハ ー
半導体製造用のウエハー材料には、様々な種類があります。市場のほとんどをシリコンウエハーが占めています。シリコン(Si)以外にも、パワーデバイス やLEDに用いられるガリウムヒ素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、炭化ケイ素(SiC)や、高周波フィルターや変調器に用いられるタンタル酸リチウム(LT)や、タンタル酸ニオブ(LN)といった圧電材料、そのほか高周波に適したガラス基板や、熱膨張係数がシリコンに近いセラミックスなどもあります。
Wikipedia: シリコンウエハ
寸法規格
シリコンウエハには、位置決めに必要なオリフラ(オリエンテーションフラット)や、ノッチ加工が施されています。6インチウエハ以下はオリフラ、8インチ、12インチではノッチが一般的です。
SEMI規格やJEITA規格があり、寸法や公差がそれぞれ異なります。
参考サイト:キャノシス(株)
シリコンウエハの製造工程
シリコンウエハ はとても純度が高く、99.999999999%と9が11個並ぶのでイレブンナイン(11N)と言われています。シリコンウエハの電気的特性はインゴットを製造する段階で決まるため、用途、デバイスメーカーの要求に応じたウエハが製造されています。
製造工程
1. 珪石を原料に、還元して金属シリコンを得た後、多結晶シリコンに精製します。
2. 単結晶引き上げ工程では、CZ法、MCZ法によりシリコンインゴットを製造します。
3. ウエハ加工工程では、切断、粗研磨、エッチング、研磨、検査を経て、ポリッシュドウエハ製品が完成します。
4. さらに熱処理を加えたり、エピタキシャル成膜を行ったり、酸化膜を積層した高付加価値なSOI(Silicon on Insulator)など、特殊なウエハ製造工程もあります。
製造工程は、メーカーのホームページに詳しく紹介されています。
参考サイト:SUMCOホームページ
市場
シリコンウエハ の世界市場規模は、2018年で92億ドル(約1兆円)、2022年128億ドル(約1.4兆円)に達すると予測されています。
2000年代に入り、300mmへの大口径化が始まり、2020年では約7割が300mmウエハで半導体が生産されています。ウエハの消費地としては、韓国、台湾、シンガポール、中国などで大きく伸びており、デバイスの種類では、チップ面積の大きいメモリやロジックが大きな割合を占めています。スマホ、パソコン、データセンターなどコンピューティングをメインとした半導体の製造に使われています。
日本企業である信越半導体、SUMCOの2社が高いシェアを占めています。
今後、次世代5G、6G通信規格や、自動運転、医療、セキュリティなど、半導体の裾野が広がり、さらに微細化が進むと同時に、メモリの高積層化や、3次元パッケージングによる高集積化が進むことにより、半導体の高付加価値化、ウエハの消費量半導体が使われる製品分野が広がっていくと予想されます。
シリコンウエハメーカー
信越化学工業
SUMCO
GlobalWafers(台湾)